何かむしょーにヒカルの声が聞きたくて。


意を決して電話をかけてみたものの、鳴り続けるコール音に負けてしまって、電源ボタンを押してケータイをたたんだ。


あー、そりゃ、ヒカル部活あるもんね。
うん、そうだよ。


自分を納得させて、ゴロンと寝転がる―だけどケータイは離せないまま。






ヴーヴー

しばらくふてくされていると、不意に手の中でうごめくケータイ。
慌ててパカッと開いてみると、それはメールで。



  ヒカル
件 (no title)

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電話に出んわ。




コレ一行。


…意味が分からない…



あの子やっぱり不思議ちゃんなのかしら、と思って苦笑すると

ピーンポーン
ダダダダダ
バタン!

考える余地を与えないほどに早く、何かがやってきた。
ドアの向こうに居る彼。状況が飲み込めない。


「え、え!?」


どうしてここに?とか、部活はどうしたの?とか、聞きたいことは山ほどあるのに言葉が出てこない。
ヒカルは私の前まで歩いてきて、少し息の上がった苦しそうに肩を上下させていて。
一つ大きく息を吐くと、かすれ気味の声でつぶやいた。


「さんの声、生で聞きたかったから。」



汗だくでペタンと座り込むヒカルが愛しくて。

言いたいこと沢山あるのにやっぱり上手く言葉にならなかったから、ぎゅっと強く抱きしめた。






電話に出んわ





070616 わたしのなかだとダビデは可愛いんです。全然出てこないけど。 名前変換一回とか…すみません…orz