握られてる手は、痛い。
しかも歩く速度が、半端無く早い。
さっきから隼人は黙ったきりだ。
ちょっと待って、って言っても聞いちゃいない。


あーもうなんで人の話聞かないかな、こいつは。




私は諦めて、今朝懐かしさのあまり買ってしまったこんぺいとうを、開いて る方の手で口にふくんだ。








こんぺいとうはキレーな色をしていて、痛いくて甘かった。

どうしてこんな形にしたんだろう。


とげとげして、なのにあまい。



何だっけ、こんなの近くに在った気がする。
















ああ、判った。


「はやとみたいだ。」


「あ?」
「隼人、こんぺーとーみたいよ。」
「はァ?…ったく、意味判んねェよ。」








ほら、さっきより握る手が優しくなった。
気付いたら歩くのもゆっくりになってる。


口の中のこんぺいとうも、丸くてあまい。





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06/11/18




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はい。というわけではやとくんです。
喋ってねーなー…
ついに4人目の個人夢が出来ました。
楽しんでいただけたら幸いです。
次はもっと喋らせたいな!!