「雲雀大先生様これ何て読むんですか。
てかぶっちゃけ意味何ですか。」
「何でも聞くなってさっき言った。」
「何でもじゃないし!助けてよ死んじゃうから!」
今私は雲雀に勉強を習ってたりする。
さっき理科が終わったから、今度は古典なんだけど…
意味判らん。
イミジウ、ラウタシ
『無駄に聞くな。』
とは確かに言われたけど、無駄じゃなくて全部判んないんだから仕方無いじゃな
いか。
「ここは、ラ行変格活用。あり・をり・侍り・いまそかりの『をり』だよ。
分け方違うんだけど。習ったでしょ?」
私の悩み方に見かねて、嫌々、と言った声色だけど教えてくれた。
「、あぁ!!」
そか、そうなんだ!
納得すると、深い溜め息が聞こえた。
「ていうか、時間かかりすぎ。
たかだか1行の短文訳すのに何分かかってんの。」
そういうと雲雀は私から教科書を取り上げて、パラパラと眺め始めてしまった。
酷!
「あのー雲雀様。
それが無いと勉強も何も無いんですが…」
「ふぅん。こんなのやってるんだ。」
聞けよ。
ていうか何で知らないんだよ、同じ学年なのに。
「ねぇってば。」
シ・カ・ト〜☆
…ってあれ雲雀さん、何見てんの。
急に一点を凝視して、微動だにしない。
「いみじう、らうたし…か」
そうして小さく漏らした。
「…へ?」
何語?
こっちを見た雲雀は、少しだけ微笑んで、私に呪文の様な言葉を放った。
「いみじうらうたし」
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復活部屋へ
いみじう(く) らうたし=たいへん かわいい
古文の単語です。
何でも、らうたしは『労たし』と書いて、
苦労してもいい程大切だ。
と言う意味から可愛いに発展したのだとか。(塾のせんせー談。
学校では目に入れてもいい位可愛いと習いました(確か)。
ずっと、読み方もラウタシだと思ってたけど、ロウタシなんですね…。
わざと表記はらうたしにしてます。てかそっちが正しい。
どっちかというとらうたしの方が可愛い気がしません?
古典は何だか楽しいです。
てか古典の授業受けててここまでぶっ飛べるのは、頭の使う場所をどこかで間違
えたからだろうなぁと思う。
雲雀さんは理系のイメージ強いけど、古典とかかなり似合う気がしてならない。