居眠りの代償



「お前なァ…」


目の前に仰せられるのは数学教師。
先生の都合で来た、期間限定の代理の人だ。
ぶっちゃけリボ山とか来たらどうしようかと思ったけど普通の人だった。




そして私は今日うっかーり先生の数字の板書よりも睡眠学習を選んでしまったの で、お呼びだしを頂いた訳でございます。


彼曰く、居眠りは重罪に値するそうで。






だからってウダウダ五月蝿いなぁ…










「―って事だから、以後気をつけろよ。」

「…はい。」


私は出来るだけ良い子ちゃんな返事をした。





あ゛ー…やーっと終わった。




「じゃあ、数学科教室、罰掃除な。」




…って、

「はァ?!」


「当ったり前だろう。」




うわぁだから嫌いなんだよ熱血漢。

絶対コイツ脳みそ筋肉だよ。数学教師じゃねぇよ。








「先生。こんなちゃらんぽらんに掃除させるなんて、危険極まり無いですよ。」



…おっと?


「それ位なら課題出した方が効くんじゃないですか?」




恭弥
何で居んの。




しかも。

余 計 な コ ト を !




「そーか、まぁそーだよな。
じゃあコレ、やってこい。」



アンタも乗るなぁぁぁ!!







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職員室を出て、二人で歩き始めた。
横には、不機嫌そうに膨れっ面顔の


「助けて貰えて良かったね。お礼は?」


わざとそんな聞き方。


「いらない!てか課題の方が困るし!」

「…ふぅん」


それは残念だよ、


そう言おうとしたら


「イエ嘘デス助カッタナァ、早ク帰リタカッタンダ。」


と、カタコトに言った。





言った、ね?





「そう。じゃあ応接室の掃除でいいよ。」

「は?」

「代償。」




「―いや、恭弥様?ちょっと待って下さい。」

「何。」

「何だよ代償って。」

「この僕が助けてあげたんだから、お礼位当然だと思うけど?」

「いやいやいや、あれは恭弥が勝手に…」

「勝手に?何様、





口答えなんて良い度胸だね。







「良かったんだよ、別に。アイツが来てからグチャグチャになった数学科教室の 掃除一人でやらせても。」

「え、うそ…」

「しかもアイツの見張りで。」






本当は、アイツなんかと二人にしたくなかったからだよ。
それが只の教師と教え子でも。








「だって課だ…「掃除するなら見てあげるよ」




君が数学嫌いだって、勿論判ってるよ。





「ぐっ…」








ほら、もう応接室に向かうしか無いでしょ?
素直に足が進んでるよ。









「もう数学中に寝たりしない。」


はボソッと呟いた。




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はい、何故か2点視点になってしまいました。
どっちも書きたかったんで…。

最近思いつくの授業ネタ多いなぁ。
全然聞いてないんだけど。(おい

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