ピーピーーーピーーーーー


静かな応接室に笛の音が響く。


ガチャ…




何か小さな音が聞こえた?けどぼーっと笛を吹き鳴らした。




ピーピピーピピー








「うるさ。何ソレ」


どうやらさっきのは主が部屋に戻ってきた音だったらしい。





「ピ、ピピピ、ピピーピ。」(あ、雲雀お帰り)



笛から口を離さずに、言った。



「ただいま。  どーでもいいけど五月蝿いよ。」


あ、通じた。すごいなぁ雲雀。









「ピピピーピッピ?」(外どーだった?)

「微妙に暑かったけど…」

「ピー」(へぇ〜)




会話が成立してるよ!!




「ピッピピピピピピピピーピ」(やっぱりここは涼しーね)

「…そうだね。」

「ピッピピピッピピピピピ」(すっごくまったりするよ)

「当然…だからそれ、五月蝿いってば。」

ムッとしながら言われた。







だから少しだけやめたけど、


♪ピッピピッピピ〜






やっぱりまだ吹く。






「ねぇ、」




ピーピピピー




「ちょっと。」



♪ピーピーピピ ピィ☆ ピピピピーピピピ…




?」



…ピー…







うぉおう目がまじだ。
恐い…恐い恐い。




「…何?はっきり言いなよ。」



私が怯んだので、呆れながら譲歩してくれる。


「ピ。」


なのでまた笛でお返事。


「だから、何。」


「ピーー」





いい加減にしなよ、と言いながら、雲雀は私の目の前まで歩いてきた










から。









ぎゅっ



雲雀の腰の辺りを抱きしめた。


「ちょッ!」


困惑雲雀(ワォレアだ!!)と


「ほんとに捕まえた!!」


喜ぶ私。












あぁー、やっとすっきりしたー。少し酸欠な位頑張ったよ。

ようやく私の声が部屋に響く。



「これ、雲雀笛って言うんだー。」

「は?」


さっきから私が吹いてた笛は、彼の名のつく笛だった。

電子辞書でパチパチとそれを調べて雲雀に渡す。



『ヒバリを捕らえる為に吹く笛
またヒバリの声に似た音を出す笛』
―広辞苑 第五版 岩波出版―




それを見て雲雀は、またもや呆れた。



「それで、僕がの傍に来るまで吹いてたの?」

「ピ。」

「その辞書を信じて?」

「ピッ」

「それに載ってる雲雀って鳥だって判ってる?」

「ピ」

「それでも?」

「ピ」

「…そう。」

「…うん。」














「―ねぇでも僕はいつでも狩る側なんだよ?」

「ふ…ぇ…?」




雲雀は、含み笑いをしながら、私を見た。




「さぁ、始めようか。」












ピーーーーッ!!!!!!




---------------------------------------------------------------------------


彼女が笛で歌ってる2回目の方の曲が判った方に、もれなく夢さしあげます(笑
私の大好きなアーティストさんの唄です。
わかんないですね、ハイ。
戯れ言です。ごめんなさい。

この辞書シリーズ(という程でもない)あと2個書きます。
あれ、3個かな??とりあえず、はい。
電子辞書の有効活用です。
私は授業中に見つけましたぜ。

06/10/2


復活部屋へ