「…」
「…」


さっきから視線を外さない僕を、は不思議そうに見ている。
目が合うとへらっと笑う。その貼り付けた笑顔が嘘くさい。
バレないとでも思ってるの。




「雲雀、さん?」


僕は睨んだのかもしれない。
ようやく口を開くと僕の顔を覗き込んでくるから、トンファーを彼女の喉元に当てた。


「え」


ひんやりと冷気を放っているであろうソレは、電灯に反射して鈍く光った。


「雲雀さん、どしたの?」


少し苦しそうに顔を歪めながら、それでも微かに笑うのが腹立たしい。
何笑ってるの。
状況が理解出来ない?当たり前だ。

僕は更に押しを強くしてをソファに倒す。


「ひ、ばり」


喉にのしかかる鈍色のトンファーと僕とを交互に見て、また僕の名を呼ぶ。


「怖い、僕が?」


その目に浮かんだ色もトンファーみたいに重苦しい。


「怖く、ない…」
「じゃあ何が怖いの」



言うまで離してあげないよ。
何に怯えているんだい?

素直じゃない君、強がりで人一倍弱い君の、素顔を見せてよ。
壊れないで、勝手に。



「ねぇ、怖いの?」



の頬に雫が一つ。
それは君の?それとも―



怖いって言ってごらん






071226 何だこれぇぇぇぇぇぇ!! めっちゃヤバい子みたいだぁぁぁぁぁ 雲雀さん不器用なんです。 言葉足りないし自分も素直じゃないからこうなる訳で でもきっとこれ彼女目線で書くと狂気。笑 バイオレンスだけど狂気じゃない。良く判らない話が出来ました。