「ねぇ、私京都行きたい!!」

雅治を待つ間、図書室で旅行ガイドブックを見てたら、たまらなく行きたくなった。
よくよく考えると、私学である立海の修学旅行は国内では無い。(中高どっちも)
私とした事が、マイソウル's故郷京都に行った事が無かったのだ。
大事件だ。ゆゆしき事態だ。


…まぁ、行ける訳無いのは判ってるんだけど。



「ハハ、なぁんてウ「構わんよ。」



からかわれる前に誤魔化そうとしたら、意外予想外想定外の言葉。


「え…え゛?!
 ちょっ、冷静になろうよ雅治くん!何で即答しちゃうの?!」
「行きたいからじゃないか?」


あっさりと答えられて、こちらが動揺している。
そしてそんな私の顔を見て、楽しそうに続ける雅治。


「行くか、婚前旅行。」


雅治は一枚も二枚も上手でした。







「で、返事は?」
「だっ…練習とか…」
「大丈夫、春休みとかなら。」
「でも、」
「偶然なんじゃが休みなんよ、春休みがの2日間ほど。」
「だ「行きたい言うたんはお前さんの方じゃろ?」


言葉を遮られ、もっともな事を言われる。


「行きたいんか、行きたくないんか。
 それで決めんしゃい。」


ああ、こんなワガママでいいのかな。

でも雅治の目は、それを許してくれている。




「…行く。」

「よし、良い子じゃ。」




かくして私と雅治の、京都旅行が決定したのでした。