新横浜駅で朝の6時に待ち合わせ。
流石に泊まりにはしなかった(というか私が躊躇った)ので、日帰りになって、
すなわち朝早くなきゃいけなくて。
「おはよーさん…」
待ち合わせ場所に着くと、見るからに眠そうな雅治。
「すごい眠そ。」
「時間が朝練張りやしの。」
だるそうに苦笑する雅治はいつもと違って可愛い。
この旅で、きっと沢山の雅治を見られるんだろうなと思うと、嬉しくてたまらなかった。
新幹線がガタガタと揺れながら進んでいく。
始めの方こそ会話があったけど、雅治は本当に眠かったらしく、
「すまん」
と小さく呟くとすぐに寝息を立ててしまった。
赤也君に負けず、おやすみ3秒。
所在無く
京都に着いたら何食べよう
みんなにお土産何がいいかな
と考えていたら、不意打ちでずしっとした重量を肩に感じた。
銀髪が、顔にかかってくすぐったい。
…すごい、爆睡だ。珍しい。
そりゃ屋上とか保健室とかでサボってるけど、こんなに寝た事あるかな。
昼寝とは意味合いが違う気がする―
そして気付いたのは距離で。
そっか…雅治、新幹線の駅から遠いもんね…
結構あった気がする。
私の家からと彼の家からじゃ、全然違う。
早起き、してくれたんだ。
誰の為に なんて野暮な事言わない。
嬉しい。愛しい。
ふわってする頭を撫でる。
日の光が反射して、キレイ。
「そげんに俺の事好いとう?」
肩の重みがなくなったと思ったら、目の前にニヤついた雅治の顔。
起きてたんだ…いや、起こしたのか?
まぁいいや。
「うん、惚れ直したかも。」
思った事をそのまま言ったら、ものすごくビックリした顔された。
あぁ、想いがまた膨らむ。
この気持ち、色々な貴方で、もっと大きくさせてね?
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