「ふんふふふふふ〜ぅッ♪」

いやぁ、今日も良い天気だ!
これで可愛い〜〜女の子が応援にでも来てくれて、差し入れなんかくれちゃったりして、デートでも出来たらサイッコーなんだけどなー。

いいよなー、いっちゃんもダビデも亮君もバネさんもさー…。
あーぁ、俺も可愛い子…さんみたいな人と、デートしたいなー。ちゅーしてみたいな。

さんは3年生で、女テニだから良く会うんだけど、すっごく可愛くて優しくてきれーに笑う人。
僕が密かに憧れてる人。
なのにみんな僕には無理だって言うんだ!失礼しちゃうよ!
あくまで憧れなんだからいいじゃんか。

いっちゃんとかサエさんと喋ってる時、とっても楽しそうで、いつもいいなぁって思う。
すごい美って言葉が似合う人だ。


あ…、にしてもサエさんだけフリーってのも変だよなぁ、一番モテるのに。
まさか片思いとか!?
うーん、サエさんとさんって誰が好きなんだろう。
二人ともモテるから、相手には困らないはずだけど。

ふと、並ぶとお似合いだなぁ、って思う。
絵になるよなー…

まぁ、まさかね。


でーもさ、やっぱり不公平じゃ無いかなぁ。
僕だってちょっとくらい…

あーもう何でこんなに頑張ってるのに、誰も振り返らないのさ!




もたれかかるようにして部室のドアを開けると、

「え゛…」
「あ。」


さっきまで脳内に現れてた、サエさんとさんが、居た。

しかも、

「えぇぇえぇ!?」

めっちゃ顔と顔が近いよ二人とも!?
まるで―


「けんたろー、ノックしてから入れよな〜」

サエさんはさんに顔を近付けたまま普通に笑ってる。

「ま、けんちゃんちょっ、ごめっ!」
「いてっ…突き飛ばすなよ。」
「いや、サエごめ…って違、あぁもぅバカ!!」

対照的にさんは顔を真っ赤にしてる。


そのギャップに困る、僕。

「え、あ、その」

えーとつまり今まで二人は一緒に二人っきりで居たわけで、そんでちゅーしようとしてたって事で、
僕はお邪魔虫なんだよね、つまり。


「ごめんなさ〜いっ!」


走って逃げ出した。


知らなかったよサエさん!
いつの間に…


「お、剣太郎ちょうど良かった。今は部室行くなよ?」
「バネさん…!」
「あ、…もしかして遅かったか?」
「んもぅ!!何で教えてくれなかったのさ!バネさんのバカ!!」

八つ当たりに叫んでそのまま海まで走った。



くっそー…いつか僕だって!!!!





いつかは一等賞!








090813














ラストは可愛いけんちゃん成長記。(笑
そうして大人になっていくんだよ、少年。
とかなんとか。
ちなみにあの鼻歌は彼の持ち歌です。
六角も大好きだ!