人気の少なくなった電車のホームで、ただひたすら電車を待つ。 なんでも車両トラブルだとかで遅れているらしい。 あぁ、かったるい。早く帰らなきゃ、課題が。 そんな鬱々とした思考は、不意に後ろから投げかけられた声によって遮断された。 「お姉さん、大学生だったの?」 あまりにいきなりの事で驚いて振り向けば、背がスラリと高く穏和そうな少年が立っていた。 「はい?」 人違いだろう、どうしたんだろうかこの子は。 こんな知り合い、私には居ない。 だけど周りに女の子は居なくて、彼は明らかに私を見ている。 「だって急に見なくなったから。」 割と冷めた反応をくれてやったものの、むしろかっこいい顔を崩して笑った。 「いや…君は誰?」 何だか私が悪いみたいじゃないか。頭がクラクラする。 マイペースな性格なのかもしれないけど、そりゃないでしょう。 「山本武。」 しかも、ああ、何の事無いみたいな顔して返事しないの。 私が変態だったらどうするの、なんて早くも余計な心配までし始めてる。 「良かった…もう会えねーかと思った。」 理由はさっぱり判らないけど、彼は心底嬉しそうだ。 自分のためにそんな顔してくれて嬉しい、とか思ってる場合じゃなくて! 会った事が、あるらしい。 いつ、どこで? こんなかっこいい子、いくら人の顔を覚えない私でも忘れない。 「…どうして私を捕まえたの?」 もう降参。いや、正直最初からお手上げだけど。 君は何なんだい、ヤマモトタケシ君。 ため息をオマケにつけて質問すると、彼は誘うような目つきで私に告げた。 「お姉さんにヒトメボレしたから。だからさ、名前教えてくんねぇ?」 ああ駄目だ。ヤラレタ。 彼の魔力に流されてか、こくりと頷いて名前を言ってしまったのは、新しい関係の始まりだった。 初めましてお名前は?
071027 戻 これ春に書きたかったぁぁぁぁ!!(今更 てか春からネタ自体はあったんですが中身が書けなくて…うん。 設定としては、高校生だった彼女が大学生になり、武君が通学する時間とあわなくなっちゃって恋い焦がれてたら部活帰りにまさかの再会。 感動のあまり突っ走る武。みたいな図。 っておもったらあの子徒歩通学ー!!笑 …武君高校電車通ってことで! 高校と大学駅が一緒ってことで!もしくは遠征とか何かそんな感じで!都合良いな自分!! しかし武を書くとかいつぶりだ…!誕生日以来? あともうちょいあるんで! 武も愛してるよってことで!! 設定書かなきゃ判んない文ですみませ…