室町時代なんか頭に入るもんか。




「だからってこれはやっちまったよなー…」

小テストであっても、まさか私が補習受ける点を取るなんて。


「よっ、」
「うあぁこんにちは武君!?」
「何言ってんだ〜お前。」


ぐしゃっとテストを握り潰した。


「お?何だよテスト?」
「ッギャー見ちゃだめ!!」


テストには、無惨に5/30の数字。


「え…マジ?」
「…まじ。」
「お前日本史得意じゃん。どした?」
「室町だけはそうもいかなかったの!!」
「だけ?何で?」


聞くのかぁ?お前それ聞くかぁ!?
まぁ興味深そうに見つめてくれちゃってどうしてくれよう…





言うしか、無いかぁ…


「やましろのくにのぶし」
「え?」
「山城だの武士だの…武の名前ばっかり出てくるんだもん。」

目の前武ワールドよ?
平常心で居られますかこれが。




「あーマジどうしよ、大好きだ」

ぎゅうと抱きしめられた。






「なぁ、室町時代のヤローより、俺の事勉強しねぇ?」





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