相変わらずゲームに夢中な。 またポケモンか、と思いこっそり覗き込むと、画面に居る鳥の真横には、ムックロという字があって。 それは確かに千種が決めた名前。 「…これ、」 思わず声に出すと、慌てて振り向く。 「ちょっ、勘違いしないで。えと…その、これは。」 顔を赤らめる彼女が可愛くて、つい口の端がつり上がってしまう。 「不思議ですね。消したんじゃないんですか。」 「だっ、捕まえられなかったから… そんなに育ててないし!!」 「レベル69ですけど?」 「そっ、れは、犬が…!」 「この間犬が勝手に進めてた時、鬼のように怒ってレポートせずに電源を切っていたのを見ましたが。」 「あれは…」 言葉に詰まってうつむく彼女。 ああ、なんて愛しい。 いじめるのはこれ位にしましょうか。 しゃがみこんでそっと彼女の頭を撫でる …と、 「骸が好き、だから。」 予想外な言葉が飛び出す。 持ち上げて遊んでいた髪が、サラリと指から流れていく。 「…」 まさかの告白に、不覚、顔の熱が上がるのを止められない。 「ゲームでだって、骸を消す、なんて考えられないよ。」 熱の籠もった視線に、焼かれてしまいそうだ。 「大丈夫に育てるよ、わたし。」 飾り気の無い笑顔に、本当に捕まえられていたのは僕なんだと気付いた。
080918 ← 過去の清算。笑 ベースだけおぼろげに覚えてたので書き換えたらただ甘いだけになりました。 うむ、昔の話悲惨すぎて流石に撤去したくなった。 でもいいさ!!!!載せっぱなしにしときます! 昔のver.のおまけはここ。 ネタ色々間違ってるんですが(進化の石持たせなくてもあだ名つけたら名前変わんない)、まぁご愛嬌。